眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「……うん、わかった。
ごめんね、ゆずちゃん」

やっと顔を上げた夏生は、涙が残った目で笑ってた。
なんでこんなに面倒なんだ!って思うこともある。
現に香織ちゃんは呆れてたし。
でも、……そういうところも含めて、夏生だから。


修学旅行前日には、また一悶着。

……夏生の危機管理能力って、どうなってるんだろ?

「夏生。
指環、外して行かなきゃダメだからね」

「……どうして?」

不思議そうに首をこてん。

……はぁーっ。

説明、いるのかな?

「私と夏生と、同じ指環が首から下がってたら、みんな不審に思うでしょ?
お風呂に入ったりとか、人前で着替えることだってあるんだし。
私は……反対に外していけないけど、夏生は外しとかなきゃダメだよ。
わかった?」

「どうしてゆずちゃんはよくて、僕はダメなの?」