眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「七尾さん、目が覚めた?」

「あ、はい」

カーテンが開いて養護の渡辺先生が顔を出した。

「顔、もう痛くない?
鼻血の方は見た目は派手だけど、そうでもないから」

「はい。
大丈夫です」

「それから、お勉強はほどほどにね。
随分寝不足だったのか、ぐっすり眠ってたわよ」

「……すみません」

……ううっ。
恥ずかしー。
ほんとは夫婦喧嘩して寝不足だったなんて。

「大丈夫そうなら、午後からは教室に……って、過保護な保護者さんが来たか
ら。
七尾さんも大変ね。
……月原先生、入っていいですよ」

苦笑いした渡辺先生が引っ込むと、月原先生が顔を出した。

「七尾さん。大丈夫?」

何故か痛そうな顔をした月原先生が、傍にあったスツールに座る。

「もう大丈夫です」