眼鏡とハンバーグと指環と制服と

途中でお昼ごはんを食べて話し合いの結果、ここではケーキだけ買って、あと
は家の近所のスーパーでお総菜と、宅配ピザを取ることにした。


「おじゃましまーす」

「どうぞ、上がってー」

「ふーん。
意外ときれいにしてるんだ。
……あ、亜紀さん、亜紀さん、見てくださいよ。
こんなところに埃が」

サイドボードの、ガラス扉の縁を指でつつつと拭うと、香織ちゃんは指先を亜
紀ちゃんに見せた。

「あら嫌だ。
ここのお嫁さん、あまり掃除してないのね」

「もう!ふたりとも変なお芝居しないで!」

「はははっ。
夕葵、そんなに怒んないの」

「そうだぞ、夕葵?
怒るとこも可愛いから、もっといじめたくなるだろ?」

むくれて見せたら、両側からあたまをがっちりホールドされて、撫でまわされ
た。

……いっつも思うけど。
私ってふたりの、いいおもちゃだよね?