眼鏡とハンバーグと指環と制服と

ため息をつくとなつにぃは、私を身体から離した。
見上げると……困ってる、顔。
何故か悲しくなってくる。

「入って」

私の手を引くと、自分の部屋の中に入れた。

……初めて入る、なつにぃの部屋。
掃除するからといっても、いつも入れてくれないのに。

「あのね、ゆずちゃん」

私をベッドに座らせると、自分は前にしゃがんで、俯いた私と視線を合わせ
る。

「僕はね?
ゆずちゃんが高校卒業するまで、そういうことするつもりないから」

「……夫婦、なのに?」

「うん。
そうだね。
僕たちは夫婦だ。
でも、教師と生徒でもあるんだよ?
だから僕は、ゆずちゃんが卒業するまで、しない。
……わかって、くれる?」

「……うん」

「それにゆずちゃん、まだこんなことするの、怖い、でしょ?」