眼鏡とハンバーグと指環と制服と

夏生まれじゃないのに、「夏生」と名付けたのはなつにぃのお母さんで、理由
はいまでも謎のままらしい。

「毎年なに、プレゼントしてるの?」

「手編みのマフラーとか手袋とか。
編むんだったらいい加減始めないと、間に合わないし」

「なら、今年も同じでいいんじゃない?」

「……今年は違うもの、渡したいから」

……だって。
結婚して初めての誕生日。

婚約指環も、結婚指環も、指環を通しておくチェーンだって、なつにぃのプレ
ゼントだった。

私だって、少しくらい特別なプレゼントを渡したい。

「……ほんと、なにかあったの?」

「なにもない、けど?」

……ううっ。
墓穴掘ったかなー?

「まあいいけど。
……それならいっそのこと、
『私のこと、好きにして?』
とか迫っちゃえば?」

「え……」