眼鏡とハンバーグと指環と制服と

念願の……というのもおかしいけど、教頭先生のお宅訪問があった。

重箱の隅をつつくかのように、細かいとこまで見られて、ほんと生きた心地が
しなかったよ、とあとでなつにぃはいっていた。

結局、亜紀ちゃんが入念に痕跡を消してくれたおかげか、教頭先生はたいした
成果を上げられず、
「疑いが晴れたわけではないですからね!」
と、負け犬の遠吠えばりになつにぃにいって帰ったらしい。


「久しぶりの、おうちだー」

ほぼ一ヶ月ぶりの我が家。
自分の部屋の窓を開けて、シャンプーやなんか、なおしておいたものを元に戻
していく。

「ゆずちゃん、嬉しそうだね」

「そういうなつにぃだって、嬉しそうだよ」

私の顔を見る、なつにぃの顔は、嬉しそうにゆるーく笑ってる。

……私の大好きな笑顔。

「冷蔵庫、やっぱり中身が変わってなーい!
処分しなきゃいけないものとか、整理しないと。
というかなつにぃ、私がいないあいだなに食べてたの?」

「忙しかったし……お弁当、とか」