眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「そっか。
ありがとね。
でも、もう暗くなり始めたから、亜紀ちゃんちに帰って」

「……うん」

「そんな顔、しないの。
もう来週くらいには、帰ってこれると思うから。ね?」

なつにぃの手がゆっくりと、私のあたまを撫でる。

「なつにぃ」

「なに?」

「……私も、あの子みたいになっちゃうのかな」

……つい、ずっと心の中でもやもやしてたこと、吐き出してた。

「ゆずちゃん?」

「だって私も、あの子みたいにいけないこと、してる。
あの子の気持ち、わかるもん。
誰かに相談したくても、秘密だから誰にもいえなくて。
苦しい、気持ち」

……私のあたまを撫でてたなつにぃの手が、びくりと大きく震えた。
次の瞬間、痛いくらいに強く抱きしめられてた。

「絶対に夕葵は!
あんなふうにさせないから!
僕が、しないから!」