「……起きねーなー」 「お前、よりにもよって女の子さらってくるとかどーしたんだよ? つーか、アランが女の子助けるとか珍し…いてっ」 「うるせえな、クソ兄貴」 騒がしい言い合いが聞こえて、うっすらとまぶたを開いた。 まるで長い時間眠っていたみたいに、目の前が明るくて、 一瞬ぎゅっと目を瞑る。