点滅している信号は諦めて待つことにした。


――今思えば、ここで走っていれば良かったのかもしれない。


右から、すごい勢いでトラックが走ってきた。

まさか。

そんな。

曇っているからか、ランプを付けたトラックは、音もなく私に衝突した。

体が宙に舞った感覚。

胃が、せり上がってくる。


その感覚を最後に、意識を手放した。