カルマノオト

さすがOB。


学部は違えどあの大学の事をよくわかっている。




「ってか、根岸は浪人してたんだな。

だから今もまだ大学生って訳か。」




「そう……。

もう今月で二十五歳になるのにね。」




石崎先生と出会った頃は、まだ十四歳の中学生。


誕生日を迎え十五歳になった九月のあの日、英語の授業をすべく塾にやってきたのは……――――――




「そういえば先生、どうして急に辞めちゃったの……?

最後の授業の一週間後、私の誕生日をお祝いしてくれるって……――――――」