学校で一番の不良少年。


だけど彼は、本当はとても男気のある真面目な奴だって事を知っている。




「頭いいのにもったいないよね。

高専に行って、一時は真面目に建築士を目指してたのにさ。」




彼は本当に建築士になりたかったんだろうか。


あのまま頑張れば、きっと今頃は二級建築士の資格くらい取れていたはずなのに。




「そりゃあ、意外だ。

あいつ、いつからそんな真面目になったんだ?」




当時の正登からは想像できないだろう。


石崎先生は彼が真っ当な職に就こうとしていた事に素直に驚いている。




「あはは……――――――

なんでだろうね……?」