カルマノオト

わざとにそんな言葉を吐かなくても、誰が見たって今の私は大人の女だ。




童顔ではない。


どちらかというと実年齢よりも大人びてみられる。




今の私は中学生だった十年前と全然違う身形だもの。




「何だよ、その返し……。」




ぶっきらぼうに可愛げのない言葉を吐いた私に対し、石崎先生は眉を顰め怪訝そうな表情を浮かべた。




ようやく彼は、私の気持ちに気付いたのだろうか。


そのまま正面を向いて黙り込み、気まずい雰囲気を個室の入口へ逃がす。