プルルルル…
『もしもし、佐藤です。』
「あ、あのサイトの求人を見て電話したんですけど…。」
緊張した声で話す。
『club Rの事かな?今いくつ?』
「そうです!今21歳です。」
『そうか。なら大丈夫だね。面接したいから静岡来れるかな?』
「はい、大丈夫です。あと寮にも入りたいんですけど…。」
『おっけい!即入居出来るから荷物ある程度持っておいで。また詳細はSMSで送るよ。』
「わかりました。お願いします!」
ブチッ…

「こんなあっさり…。」
担当者の適当具合にびっくりしながらも
明日香は都会に出れると心を踊らせていた。

やっと歩いて家に着いた明日香は
部屋に入る。
ピンクと白で統一された部屋はいかにも女の子らしい。
ところどころヤンチャをしていた頃に書いた落書きが壁にある。
「もう少しでここともお別れかぁ…。」
寂しいとは少しも思ってない。