レモン味の恋




人だかりを抜けて人気のない廊下を歩く。



やっぱり追試っていうのが結構重荷。



もっと頑張ればよかったなぁ。



「あれ、りこ。」



「あ、晃さん。こんにちは。」



目の前から晃さん。



校内で会ったの初めて。ラッキー。



「掲示板見ました。晃さん、頭いいんですね。」



「まぐれだよまぐれ。

いつもはあんなに良くないし、サボってるから成績悪いしなー。

りこは何してんの?」



そう言って私の持ってるプリントを覗き込んでくる。



「なにこれ...数学追試対策?追試なの?」



「そうなんですよー。数学赤点とっちゃって。」



「あちゃー。数学苦手なの?」



「苦手です。」


へー、と言ってプリントを読み出す。


横顔がひたすらかっこいい。距離が近い。ドキドキする。