「うーん、べつになんでもない」


だけどやめた。
答えなんか欲しくないってそう思った。

それにあたしたちは、ただたまたまがよく似合う関係だけなのかもしれないし。


「ねぇ杉本」

「なに?」

「なんか、お腹減った」

「なんだそれ」


でも、それでも。
あたしたちはいまきっと、世界で一番幸せそうな顔をして笑っている。そんな気がした。

そうに違いない。
そうだといいのにな。




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