「え~っ、いいよ。歩いても十分だよ。」



「いや…送るから。」


強引な俺は、何だか自分じゃないみたいだ。


女を送るだけで、こんなに必死になってる俺の姿を見たら、彰は笑い転げるだろうな……。



「うん。わかった。じゃあ、近くまで送ってくれる?」



ニッコリ笑った杏は……。



やっぱりスゲー可愛くて。



俺は自分が杏にハマっていることを思い知らされるんだ。



この想いが、いつか伝えられたら……。