次の日、私は先輩のパーカーをおしゃれな袋に包む。

私はせめてものお詫びにと思い、小さい袋にキャンディを少しだけ詰めたものを添えた…

「……よし、いくか。」
私はよくわからない気合いを入れて玄関をでる。
笹倉くんのことがあるから今日はいつもより遅めに出た。
駅に着くとたくさんのサラリーマンやOL、学生がいた。

いつもならまだまだ早いから人は少ないけど…笹倉くんのことでぎゅうぎゅうの電車に乗るはめになるなんて。
私は最近あまりツキが回って来ない。

「…はる!」
リンの声、周りを見渡すがその姿は見つけられない。
「…??」
「…わっ!!
…ふふふ、びっくりしたー??」
リンが急に後ろから飛びついてくるから驚いた。

「…一瞬空耳かと思ったじゃん!!…やっぱりかわいいよねーリンは!」
私はそう言ってリンに抱きつく。

「…苦しー!ハルー!!」
リンはそう言ってバタバタ、私は身長が160くらいだが、りんは150弱なので私からすると、とても可愛らしい。

「ほーい、」
私はリンを解放して笑う。
「…もー。ハルは背が高くて羨ましいなぁ!よく食べるのにスタイルもいい!完璧じゃないの!?」
リンは可愛く頬を膨らませていう。
「…でもさ、小さい子はヒール履いてもでかく見えないし、それどころかヒール履いて頑張ってる所がまた男の子から見ると可愛いから!…私は小さいこの方がいいと思うけどねー」
私は本心を言う、事実そうだろうし、
男の子から見るとやっぱり小さいのが愛らしく見えると思う。例えると、人から見た子犬とかと同じだ。

「…うーん、ま、どっちもいい所があるのよね!」
リンは納得してくれた。

そして登校中、リンに昨日の鼻血事件と笹倉くん事件をはなす。

「…え?
…ほんとに?その先輩が優しくてよかったねー!!…そんでさ、笹倉くんはずいぶんと積極的だね、もしかすると昨日一緒に帰ってたら告白されてたんじゃない?」
と、凛はいうけど…
昨日の笹倉くんは少しだけ怖かったし、危険なきがした。

「…でもさ、怖いよ、」
凛がキョトンとして首を傾げる。

「…昨日の笹倉くんはこわかった…」
「……まあ、確かに怖いよね。駅で先輩に喧嘩うるなんて笹倉くんらしくないし…よし、笹倉くん撃退作成を考えようじゃないの!!」

リンはそう言ってガッツポーズをした。

「リン、撃退って…そこまでしなくてもいいけど、賛成!!」
そして学校につくまではずっと作成会議となっていた。
そして学校について教室につくとやっぱり笹倉くんは来ていた。
「…おはよう!小鳥遊さん昨日は大丈夫だった?」
と、笹倉くんは昨日の怖い雰囲気を一切感じさせない爽やかな笑顔でそう言う。
大丈夫?って…笹倉くんのせいだよ!?
私は笹倉くんへ心の内で叫ぶ。
「…うん、だけど今度からは送らなくて大丈夫だからね?申し訳ないし…」
私はあくまでもやんわりと関わるなオーラを出す。
「…えー?そんなことないからきにしなくていいよ?」
全く、笹倉くんはおかしな所で鈍感だ。
もはやわざとなのかと思うくらい、鈍感すぎる。
「…うん、だけど、大丈夫だから、」
しつこい!いいかげん気づいてよ!!?
そう叫びたくなる。
「……そう、か。」
ようやく少しは感づいたようで、
少しだけどもった。
しかし、これからどうすればいいのやら…さっぱりわからない。

私は自分の席に戻って、
「……はぁー、」また、深いため息をつくのだった。