見つからない…


…ブレーカーがない!

下を見れば玲弥先輩と蓮先輩が戦ってる
…早くしないと!!


焦った私は一階に降りてブレーカーを探そうとするが…

「…ッ!?…いで!!」

下まで10段ほど転がり落ちてしまう。
すごい音がした…


「……いたい。 」
思い足音が私に近づく。
「…見つけた、」

「…あ……。」

私の事に気づいたスキンヘッドがこちらに来ていたようだ…

「…残念だな…もう逃がさんぞ…」

スキンヘッドの手が伸びてくる…

(…い、嫌だ!)

私はそのまま横に素早く転がり伸びてきた手をかわした!

身体はとても痛い、特に右足首、
けど…捕まってたまるかぁ!


待ってろあの…こた…なんちゃらとか言うボスキャラめ!


そして私は足の痛みを忘れて走り出した

とりあえず、この人は危険!

今はこのスキンヘッドをまく!

「逃げるな!…この、アマが!!」

「…そう言われて止まるやつがあるかぁ!…こういうのは逃げるが勝ちだっ!」


私はこの時、初めて自分の逃げ足が早いことに気づいたのだった。

(…て、もうスキンヘッドも速いし!?)

後ろを見るとあと2mくらいだ!

近くにある部屋に飛び込むとすぐさま鍵を占める。

「…なっ!?…こ、の野郎!!」

ドンドンとスキンヘッドはドアを殴り続けている。

うーん…どうする!私!!

逃げたのはいいが…この部屋、脱出する窓がなかった!

…何か方法はないか…。

考え込む間にもドアは歪みを増していき、今にも開きそうになっていく…

ど、ど、どうしよ…。

…捕まるのだけは絶対に嫌だ。


(…なにか、あるはず!…なんか一つでも方法が…!!)


ひらめいた…これだもうこれでいこう。

我ながらアホだなとは思う作戦だか、もう時間もないし捨て身でやってやるのみだ!!

そしてドアに歩み寄ると…

バタン!!、ビタン!

開いちゃったドアが私の顔にヒットしてしまう事故が…。

「…いったぁ……」
そこで私の意識は真っ暗になった…

つまり、私の作戦…とりあえずドアにタックルして逃げる…は不発に終わり。

…私のバカスキル…ドジが祟ったのか…

私はその事故による頭への強い衝撃により気絶…

…結果、また私は捕まってしまったのだった…