あれから二十日ほど経った夏休み。
私はいつも通り花壇に訪れる。
玲弥先輩はいつの間にか居て、三毛猫のゴローとこの暑い中はグースカ寝てる。
「よくこの暑い中寝れるよな。」
さすがに玲弥先輩もこの時期は半袖のシャツになっている。
髪は相変わらず寝癖だらけで、前髪は長ったらしく目も隠れてる。
「…あ、梅シロップ、」
今日は梅シロップもできたので玲弥先輩にごちそうしようと持って来たのだ。
冷たいソーダと氷も涼しい教師にスタンバイさせてる。
「…絶対に美味しいって言わせてやる!!」
そう言って私は梅シロップの炭酸水割を作りに教室へ向かう。
教室の机の上にはクーラーバックがあり、その中にいろいろ用意してる。
(梅干しもタッパーに詰めてきた。これはお土産としてあげる。)
それにしても、玲弥先輩はよく手伝ってくれるから今年はとてもよく野菜がなっている。
中でもゴーヤやトマトは最高にでかいものがある。
あと少しで収穫だろう。
その時もお礼になにか渡せればいいけどな…。
玲弥先輩おそおかけはあの梅事件以降すごく手伝ってくれる。
(あれからなんだか優しくなったんだけどどうしたんだろ?)
玲弥先輩の中で革命でも起きたのだろうか…?
「なんか企んでんのかな?」
ポツリと心の声が出ていたらしく。
「…誰が何を?」
ふと私の真後ろから玲弥先輩の声が降ってきて驚く。
「ぎゃあ!!…先輩はテレパシー使えるんですか!?…こ、怖い!」
私は慌てて玲弥先輩から逃げる。
「…いや、使えねえし
…お前ってぼけてんだろ?」
「…誰がボケだって?」
「…お前。今さっき心の声ダダ漏れだったのにも気づかないなんてヤバいぞ?」
「…え?声に出てた?」
恥ずかしさのあまり、顔がどんどん暑くなる。
「…はぁ、やっぱりお前って超変わり者だな。」
「…うわ、玲弥先輩には絶対に言われたくないなぁー。」
「……で、それは何?」
玲弥先輩がクーラーBOXを指さす。
「…それはですね…」
私はニヤリと笑いながらクーラーBOXをゴソゴソ…
「 じゃ〜ん! お待たせしました!
梅シロップですよ!」
「…あ、あれか。」
玲弥先輩が寝ぼけているのか、ただ無関心なのかわからないが覚えていてくれただけいいかなと思う。
「…とりあえず!飲んで見てくださいよ、すごく美味しいですよ?」
「…おぅ、」
ゴク、
「…うまい。」
玲弥先輩は意外そうにそう言って梅ジュースをガブのみした。
「やった!
ありがとうございます!」
私は玲弥先輩によくわからないお礼を言った。
「…なんでもお前が礼すんだよ。
礼をすべきなのは俺だろ?」
怪訝な顔をする玲弥先輩。
「…うーん、よくわかんないですねー。
嬉しいと思ったら自然と出てました…」
私はへへっ、と笑い頭を搔く。
「変なやつ。」
「…玲弥先輩こそ。」
私はこの玲弥先輩の嫌味には完全に慣れてしまった…
そのため玲弥先輩にも嫌味を返せるほどにもなっていた。
「…お前なぁ……ま、ありがとうな。」
玲弥先輩はまた私に嫌味を言おうとしたが、根は優しい彼のことだ、結局はお礼を言ってくれた。
「いいえ、こちらこそいろいろな野菜たちのお世話をしていただいてありがとうございます!」
「…いや、いいよ、俺の勝手で手伝ってんだから。」
玲弥先輩はまた少し照れたふうにそっぽを向く。
この姿はとても可愛いく見えたりする。
「…でも、助かりますよ?
だから、ありがとうございます!」
私は玲弥先輩に笑顔でそう言った。
「…ッ!?…お前、やっぱりおかしな奴だ。」
「…もう、おかしな奴でいいです。
…その分どっかでやり返しますから!」
「…お前の素直さじゃ絶対無理だな…」
「…分かりませんよ?。…現に私は玲弥先輩の嫌味に耐えられる忍耐力が大分つきましたから!」
「…いや、無理だ。…てかそれってお前がMなだけかもだしな?」
「…はぁ!?ありえないです!私はMなんかじゃないですからね?」
そんなたわいない会話を間で見守る三毛猫のゴローは玲弥先輩に甘えようと足に頭を擦り付ける。
「…あ、ゴローも俺に賛成みたいだな?」
「…いや、違いますね。」
そうしてモフモフな仲裁者(ゴロー)によりこの場は落ち着く。
「…なあ、まだ梅シロップあるか?」
「待ってました!…おかわりですか?」
「…あぁ、もう一杯頼む。」
「…了解!」
私はゴローを撫でる手を離して、もう一度コップに梅ジュースを作る。
「…はい、できました!」
「…ありがとな。」
今日はレアな先輩の笑顔が見ることが出来た。
「…あ、ゴローには…」
氷を入れた冷たい水をよういした。
「…ニャー。」
そう鳴いて嬉しそうに水を飲むゴローを見てると癒される。
「…よかった…」
自分の作った物で人が幸せになると、自分も幸せになれるものだ。
「…やっぱ、変だよ、お前って」
「…変でもいいんですよ。これも立派な個性ですから」
私は玲弥先輩の今の『変なやつ』はいい意味だと受け取ると、付け加えた…
「…でも、そんな事言ってる玲弥先輩も変わり者ですからね?お仲間です!」
「…お前はやっと自覚したんだな。」
玲弥先輩は自分の事を否定をせずに笑った。
私も一緒に笑顔になる。
近頃は玲弥先輩の笑顔も増えてきてとても楽しい。
夏休みは去年までひとり作業でさみしかったのが嘘のようだった。
私はいつも通り花壇に訪れる。
玲弥先輩はいつの間にか居て、三毛猫のゴローとこの暑い中はグースカ寝てる。
「よくこの暑い中寝れるよな。」
さすがに玲弥先輩もこの時期は半袖のシャツになっている。
髪は相変わらず寝癖だらけで、前髪は長ったらしく目も隠れてる。
「…あ、梅シロップ、」
今日は梅シロップもできたので玲弥先輩にごちそうしようと持って来たのだ。
冷たいソーダと氷も涼しい教師にスタンバイさせてる。
「…絶対に美味しいって言わせてやる!!」
そう言って私は梅シロップの炭酸水割を作りに教室へ向かう。
教室の机の上にはクーラーバックがあり、その中にいろいろ用意してる。
(梅干しもタッパーに詰めてきた。これはお土産としてあげる。)
それにしても、玲弥先輩はよく手伝ってくれるから今年はとてもよく野菜がなっている。
中でもゴーヤやトマトは最高にでかいものがある。
あと少しで収穫だろう。
その時もお礼になにか渡せればいいけどな…。
玲弥先輩おそおかけはあの梅事件以降すごく手伝ってくれる。
(あれからなんだか優しくなったんだけどどうしたんだろ?)
玲弥先輩の中で革命でも起きたのだろうか…?
「なんか企んでんのかな?」
ポツリと心の声が出ていたらしく。
「…誰が何を?」
ふと私の真後ろから玲弥先輩の声が降ってきて驚く。
「ぎゃあ!!…先輩はテレパシー使えるんですか!?…こ、怖い!」
私は慌てて玲弥先輩から逃げる。
「…いや、使えねえし
…お前ってぼけてんだろ?」
「…誰がボケだって?」
「…お前。今さっき心の声ダダ漏れだったのにも気づかないなんてヤバいぞ?」
「…え?声に出てた?」
恥ずかしさのあまり、顔がどんどん暑くなる。
「…はぁ、やっぱりお前って超変わり者だな。」
「…うわ、玲弥先輩には絶対に言われたくないなぁー。」
「……で、それは何?」
玲弥先輩がクーラーBOXを指さす。
「…それはですね…」
私はニヤリと笑いながらクーラーBOXをゴソゴソ…
「 じゃ〜ん! お待たせしました!
梅シロップですよ!」
「…あ、あれか。」
玲弥先輩が寝ぼけているのか、ただ無関心なのかわからないが覚えていてくれただけいいかなと思う。
「…とりあえず!飲んで見てくださいよ、すごく美味しいですよ?」
「…おぅ、」
ゴク、
「…うまい。」
玲弥先輩は意外そうにそう言って梅ジュースをガブのみした。
「やった!
ありがとうございます!」
私は玲弥先輩によくわからないお礼を言った。
「…なんでもお前が礼すんだよ。
礼をすべきなのは俺だろ?」
怪訝な顔をする玲弥先輩。
「…うーん、よくわかんないですねー。
嬉しいと思ったら自然と出てました…」
私はへへっ、と笑い頭を搔く。
「変なやつ。」
「…玲弥先輩こそ。」
私はこの玲弥先輩の嫌味には完全に慣れてしまった…
そのため玲弥先輩にも嫌味を返せるほどにもなっていた。
「…お前なぁ……ま、ありがとうな。」
玲弥先輩はまた私に嫌味を言おうとしたが、根は優しい彼のことだ、結局はお礼を言ってくれた。
「いいえ、こちらこそいろいろな野菜たちのお世話をしていただいてありがとうございます!」
「…いや、いいよ、俺の勝手で手伝ってんだから。」
玲弥先輩はまた少し照れたふうにそっぽを向く。
この姿はとても可愛いく見えたりする。
「…でも、助かりますよ?
だから、ありがとうございます!」
私は玲弥先輩に笑顔でそう言った。
「…ッ!?…お前、やっぱりおかしな奴だ。」
「…もう、おかしな奴でいいです。
…その分どっかでやり返しますから!」
「…お前の素直さじゃ絶対無理だな…」
「…分かりませんよ?。…現に私は玲弥先輩の嫌味に耐えられる忍耐力が大分つきましたから!」
「…いや、無理だ。…てかそれってお前がMなだけかもだしな?」
「…はぁ!?ありえないです!私はMなんかじゃないですからね?」
そんなたわいない会話を間で見守る三毛猫のゴローは玲弥先輩に甘えようと足に頭を擦り付ける。
「…あ、ゴローも俺に賛成みたいだな?」
「…いや、違いますね。」
そうしてモフモフな仲裁者(ゴロー)によりこの場は落ち着く。
「…なあ、まだ梅シロップあるか?」
「待ってました!…おかわりですか?」
「…あぁ、もう一杯頼む。」
「…了解!」
私はゴローを撫でる手を離して、もう一度コップに梅ジュースを作る。
「…はい、できました!」
「…ありがとな。」
今日はレアな先輩の笑顔が見ることが出来た。
「…あ、ゴローには…」
氷を入れた冷たい水をよういした。
「…ニャー。」
そう鳴いて嬉しそうに水を飲むゴローを見てると癒される。
「…よかった…」
自分の作った物で人が幸せになると、自分も幸せになれるものだ。
「…やっぱ、変だよ、お前って」
「…変でもいいんですよ。これも立派な個性ですから」
私は玲弥先輩の今の『変なやつ』はいい意味だと受け取ると、付け加えた…
「…でも、そんな事言ってる玲弥先輩も変わり者ですからね?お仲間です!」
「…お前はやっと自覚したんだな。」
玲弥先輩は自分の事を否定をせずに笑った。
私も一緒に笑顔になる。
近頃は玲弥先輩の笑顔も増えてきてとても楽しい。
夏休みは去年までひとり作業でさみしかったのが嘘のようだった。