「ないない。上司としては申し分無い位の人だけどね。」



長い間“上司"としての透さんしか見てこなかったせいか、

今更、透さんをそういう目で見ることは無い。

「………そう。」



お互い、早く素直になれば良いのに。

そんな翼の声は、私の耳には届かなかった。