「可愛くなくて結構ですー!」



艷やかな黒髪はアップに整えられ、私なんかよりよっぽど綺麗な肌には

切れ長の綺麗な瞳に、すっと高い鼻。

薄めの唇はやっぱりどこか意地悪に弧を描いていて──



「………っ、」

「今、俺に見惚れてただろ。」



そんな言葉を零す唇は私を捉えて離さない。

視線を逸らそうにも、顔は大きな手に捕らえられている。



「ば、ば、ばか言わないで下さいよ!」