とりあえず貴族の女として必要最低限の教育をしてもらったこともありがたいとは思っている。けどそれもほぼ教師という正妻からのいじめみたいなもんだったけどね!


話がどんどんそれていったけど、言うなれば育ててもらったのは感謝していないこともないけどそれは母がしてくれたことであってその母に愛人としての地位を押し付けたのはそちらであってそちらからしてみればわたしの衣食住を養うのは当然のことで。


つまりわたしが何を言いたいかというと。



「今まで散々いじめ抜かしてほったらかしにしといたお前らにわたしの人生決められる筋合いはないんだけどおぉぉーっ!??」



久しぶりの心からの叫びは顔に押し付けた枕に吸い込まれてくぐもったようにしか聞こえなかった。あぁ、わたしのこの理不尽な状況も音のように霧散してしまえばいいのに…!!


数か月前にわたしの母が病気でこの世を去った。かなり前から病気のせいか精神的なもののせいかはわからなかったけど体調を崩していて、できる範囲のことはしたけど正妻に尻を敷かれている事実上の父に何かできるわけもなく薬すら与えてもらえなかった。


自分の体のことは自分が一番理解していたのか母は自分がいなくなった後のわたしのことを心配してできる限りのことを教えて眠るように天へ帰った。苦しむような病気でなかったのがせめてもの救いである。