不思議に思って聞くと花一つ一つに込められた花言葉に理由があるということで。
そういえばそういう話を聞いたことがある。が、そこまで植物に詳しくないのでそういうものがあるということを漠然とと知っているだけだった。
聞いてみると花の種類だけではなく蕾や本数にも意味があるらしい。
キラキラとした瞳で楽しそうに花について、その花言葉について話すローズはとても可愛らしく、まだ17歳の少女なのだと改めて感じる。
彼女の話してくれた中でも印象に残った花言葉。
「ピンクの薔薇は“美しい少女”“温かい心”“愛を持つ”ですね」
その唇から紡がれた言葉はまるで彼女自身を表しているようだと思った。
温かな心を持ち、愛情あふれる笑みで人や植物に接し、可憐で美しい少女。
いつだったかルークの言っていた『薔薇の乙女』という呼び名を思い出して納得した。


