エスケーピング



素敵なワンピースを着て、友人と有名なフレンチレストランの昼食を摂って、映画を見て。

私たちが勉強をしている間に、ママはおしゃれな1日を過ごすんだと。


花音はそう愚痴った。

誠也くんも花音に加わって愚痴っていた。


花音ママの友人、は誠也くんのお母さんらしい。


「花音も主婦になれば遊べんじゃね?」

「えー、保育士になるもん」


花音は唇をとがらせた。

「私は老後にいーっぱい遊ぶんだから」