普通はさ、記憶無いとかあるとかの問題じゃなくても本人にとって恥ずかしいことってあんなに堂々と言えるものなの? いやいや、落ち着くんだ。和恋 黒澤君にとってこれは普通なのだ。 「ひどいよ!!私は覚えてないけどそん時の記憶ある私いたらぜったぃ言い返していたはずだね!!」 何よ……何かじわじわ目の奥から込み上げてくるものは……。 いや、今はもう関係ないね。 そう思うと私は勢いよく黒澤君に繋がれていた手を振り払った。