だから、私は黒澤君に嘘をつきます。 「あっ、ごっごめん!虫が付いていたから取ってあげようと思って……ね」 やーーばーーい!!!これじゃあ私、結構ヤバイやつ扱いになるよ! 「へ?へえ?虫が背中に。それはさ、どんな虫だったの?」 知るかぁー!そこまで考えなかったわ! 「えっええと……暗かったからなぁ」 言葉を考えていると黒澤君が「和恋さ、俺に嘘ついてるでしょ?バレバレ。昔から嘘つくと目が泳いでるの気づいてない?」と言ってきて余計何も言えなくなってしまった。 身体は気持ちよりも正直だ。