玄関の扉を閉めてからやはりさっきの和恋の言葉に疑問を持ち、俺は夕食を食べた後、中村に電話してみることにした。
"プルプル、プルプル"
しばらくして中村のいかにもだるそうな声が聞こえてきた。
「何よ?黒澤から電話かかって来るなんて珍しいわね。」
「まぁ、そこはいいだろ。俺、今更ながら気になったことがあって。これから和恋の記憶を思い出させるために俺はどうすればいいと思う?中村なら何かいいすべを知っていると思って」
3年前の夏祭りみたいにもう会えなくなることが起きないようにこれは知っておきたいと強く思った。
「あのねぇ。。忘れないで!あなただけが悩んでいると思ったら大間違い。私だって、和恋に思い出してもらいたいし……」
その言葉は図星だった。何も言えない。確かにそうなのかもしれない。俺は中村のことも和恋が忘れているなんてことより実際、自分のことばかり考えていた。
"カッ、カッ"
電話越しで中村が上下に画面をスクロールしているであろう音がした。
