「俺のペアはルトさんかあ、よろしく!」
仔犬みたいな無邪気な笑顔。
ハシバミ色の髪に、アクアマリンの瞳。
ソラくんはいつも元気、というかにこにこしていて、私はその笑顔が好きだった。
「こちらこそよろしくね」
「ルトさんシャイっていうか、大人っぽいから、話すの緊張してる」
「ええ!? そんなことないよ」
今もあなたと一緒に居れて、舞い上がってるような人間だよ。
自分が子どもだということを実感させられたような感覚だ。
「行こっか」
「そうだね」
手を繋げるほどの距離にソラくんがいるだけで、十分幸せだよ。
幸福に包まれた、ふわふわした状態のまま、私たちは森に向かった。