「よし!!」

桜の並木道を歩きながら一人、ある場所へ向かっていた。

周りを見渡すと、初めはぽつぽつとしかいなかったはずが、
今ではたくさんの人が、私と同じ一つの場所に向かい歩いている。

中には、友達と談笑する女子たち、ふざけ合う男子、中には読書しながら歩く人もいる。
その中での唯一の共通点。それはみんな同じ制服を着ているということ。

それは私も同じ。
そう、今日から私が通うさざさみ高校の制服だ。

「うべっ」

のんきに歩いていると何かにぶつかる

「うぅ、すみません・・・」

急いで立ち上がってぶつかったほうを見ると…

「あ、あれ??」

それは桜の木で、まわりからくすくすと笑い声が聞こえた。
恥ずかしくて、今はまさに穴にでも入りたい気分。

あー。こんなんでこれからうまくやっていけるのかな??