驚く総支配人を真っ直ぐに見る。
涙が溢れそうになるがグッと我慢する。

「どう言うことだ……?」
総支配人は、不思議そうに聞いてきた。

「私は、ずっと気持ちが伝えれませんでした。
伝えて……フラれるのが怖くて。
でも、総支配人の諦めずにアタックしてくる姿や
言葉をくれるたびに私の気持ちが揺らいだ。
告白も……嬉しかったけど信じられなくて
ずっと分からないと否定続けていました!」

「なのに……小山さんが好きなはずなのに
そばに居るとドキドキして
胸が苦しくなっていました。
好きなのは……小山さんだと言い聞かしても。
なのに……離れると寂しくて。
自分で自分の気持ちが分からなくなってきて……。
それって私は、総支配人のことを好きになっているんだと思います。
だから……責任を取って下さい」

自分でも何を言っているんだと思う。

結局は、小山さんが好きだと言っておきながら
いつの間に総支配人に惹かれていたのだろう。

ただそれが納得がいかなくて
ずっと意地を張って否定し続けていただけ。
認めたくなかっただけ……。

我慢が出かなくて……涙が頬を伝う。

「若葉……」
総支配人は、苦しそうな表情をしながら
私に近付き抱き締めてくれた。
ギュッと強く抱き締めてくれる。

「俺で本当にいいのか……?
責任なら取る。絶対に離さない。
だから、俺のそばに居てくれるか……?」

私は、小さく頷く。
もう気持ちを抑えられない。
私は……総支配人が好き。

クールに見えて不器用で
迷子になったり方向音痴なところがある。
本当は、熱い愛情を持つ総支配人が好き。

そんな私を総支配人は、kissをしてくれた。
甘酸っぱくて……温かいkissだった。