噂になって、告白までされたなんて
この人には言えない。
「そう……まぁ、あなたに聞いても
仕方がないわよね。
いいわ。本人に聞くから」
えっ!?
その言葉に動揺する。
総支配人が喋らないとは限らない。
どうしょう……。
「あ、あの……」
「……何かしら?」
私の方を見る九条様。
「総支配人の件なんですが……」
私は、何を言うとしてるのかしら!?
言葉に出かがるが……その前に
エレベーターが着いてしまう。
するとバッタリと総支配人と藤本さんに
遭遇する。
「綾女さ……ん!?」
驚いた表情をする総支配人。
「あ、海人さん。丁度いいところに
ちょっと今日のことで話があるわ!!」
九条様は、強引に詰め寄って行く。
慌てて止める藤本さん。
「話ならここじゃなく。あちらで聞く」
総支配人は、すぐさま冷静を取り戻し
支配人室に案内する。
歩く際、私をチラッと見た。
ドキッと心臓が高鳴る。



