本当にそれで良かったのだろうか?
自分で承諾しておきながら
不安になってくる。
しかし、後でそんなことを言っている場合じゃないと
思い知らされる。
総支配人と私の噂が広まってしまう。
付き合っていると……。
「ねぇ本当のところは、どうなの!?」
「総支配人と付き合ってるの?」
女性社員達に問いただされる。
怖い……。
「つ、付き合ってはいません」
私は、慌てて否定をする。
「じゃあ何で食堂に手を繋いできたのよ?」
「それは……」
総支配人が……勝手に。
そう言いたかったが
下手なことを言われたら酷い目に遭いそうだ。
ど、どうしょう……。
すると小山さんが
「ほら、皆さん。
お客様が見えていますよ。それぞれ持ち場に
行って下さい」
助け船を出してくれた。
た、助かった……。



