総支配人は、歓迎会や忘年会には、ほとんど
顔を出さない人だから珍しいわね。
いや、この際どうでもいい。

小山さんと親しくなるチャンスなんだから。

食べ終わって仕事に戻るが気分は、
ウキウキだった。
「どうしたんだい?ずいぶんとご機嫌だね」
小山さんが機嫌がいい私を見て尋ねてきた。

「ちょっといいことがありまして」
フフッと笑う。
あなたが居るためですと言いたい。

すると小山さんがクスクスと笑いながら
「それは、良かった。あ、そうだ。
さっき伝え忘れたけど明日の夜暇かい?
高城さんの異動を兼ねて歓迎会をやるんだけど」

そのお誘いを待っていました!!

「もちろん。参加させてもらいます」
私は、すぐさま返事をする。

「そうか。ならそう幹事の子に伝えておくよ」
そう言ってくれた。

「はい。よろしくお願いします」

あぁ、早く歓迎会にならないかなぁ~とは密かに
楽しみに思っていた。しかし
いざ歓迎会を行われると総支配人どころか
小山さんの姿もなかった。

えっ……何で!?
他の人に話を聞くと急に家の用事が出来たらしく
欠席になったらしい。
そんな……楽しみにしてたのに。

しゅんと落ち込んでるとしまう。
何のために張り切って来たのか分からない。