澄んだ青空の下で桜が舞う春の日。
私は高校に入学した…のは去年のはなしで。

今年の春で高校2年生になった。
それでも新しい制服に身を包んで、新しい学校生活に期待を膨らませているであろう1年生を見ると、私まで新入生に戻ったかのようにわくわくしてしまう。

ああ、小春日和って感じでうきうきするなぁ…!

うきうきして視線をあっちへこっちへうろうろさせていた私は、見知った後ろ姿を見つけて駆け寄る。

「まーこちんっ!」

「うわっ!びっくりした、唯子か。新学期そうそう大声で…。やめてよねー、もう。」

そう頰を膨らませているのは、中学からの1番の友達、まこと。呼び名は私の気分によって変わる。今日はまこちんの気分だったのだ。

ごめんごめん、と謝りながらまことの隣に並ぶ。