…呆れたんだ
当たり前か
ここに集まった人は
皆『Azurite』のファンだもん
だって
あんな小さな携帯サイト
ホントに好きな人じゃなきゃ
見つけない
オーディション雑誌とか
そういうのには載って無かったし
『Azurite』の
でっかい画像とかある
ホームページは別にあって
そこにはうちらが見たとこへの
リンクは無かった
『Azurite』
そう検索に、打ち込んで
記事を探してずっと読んでた
…そういう事だ
……なんだ
駅も携帯で調べれば
よかったんだ……
ゴツ と
靴音がした
しゃがんだまま振り返ると
『彼』が
後ろに立ってた
『 立って 』
「…なんですか」
『 駅 行くよ 』
それだけ言って彼は
先に歩いて行く
しばらく見てたけど
− 振りかえる気配は無い
…仕方なく私も
立ち上がって 歩き出した


