今度こそ幸せに…Ⅰ



「余計なことを……」


聞き取れるか聞き取れないかぐらいの、本当に小さな声だったが、俺にははっきりと聞こえた


恐ろしいぐらい低く、そして迷惑そうな声色で…

睨みつけるような鋭い目付きでそういったことに…


いや、恐らく、ここにいる全員が聞こえた


だって、全員がさっきよりも戸惑った表情をしている


「深夜…どう「それで、お父様方はもう、舞夜の現状をお聞きになられましたか?」

「え、えぇ
輸血をしたけど、まだ目が覚めないそうね」

「はい
このままですと、舞夜はまず間違いなく昏睡状態に陥ってしまうでしょう」


淡々と喋る深夜…

深夜の病気のことを思えば仕方のないことなのだろうけど…


やっぱり、少しは思うところはある


「昏睡状態…」

「あまりにも酷い貧血だと、そうなることがありますから…
兎に角今は、輸血を欠かさず行い、様子を見るしかありません
それでは、私はしなければならないことがまだありますので、これにて失礼させていただきます」