「意識を失って、どの位経ちましたか?」

「もうすぐ1分が過ぎる」

「…医務室へ運ぶ準備をしましょう」

「そうしてくれ」


スマホを取り出して、恐らく医務室へ連絡をしているのであろう深夜は、前に医療知識があると言っていた

舞夜もあると言っていたが…


今回は、そのおかげで話が早く進む


「輸血の用意をさせました
後、医務室から担架を持ってこさせますので、後はそれで運ばせます」


俺が指示を出さなくても、やらなくてはならないことを理解している


「助かる
それで、舞夜は貧血持ちなのか?」

「はい
今までも倒れたことはあったのですが、意識もあって、何とか話もできていました…
それに、30秒から40秒もあれば、動けるようにもなっていたのですが…」

「完全に意識のない状態になったのも、1分も意識がはっきりしないのも、初めてというわけか」

「その通りです」


担架が来るまでに、俺は今までの経過を深夜に聞いていた


「深夜お嬢様、担架を持ってまいりました」


そんなことをしていれば、漸く担架がやって来た