「失礼致します」
ノックをしてひと声かけてから室内に入れば、案の定私の両親と舞夜の両親が揃ってソファーに座っていた
私の親の華京院蓮と華京院深雪
舞夜の親の鬼龍院棗と鬼龍院舞央
「ごめんなさいね、突然呼び出したりして」
ソファーに座れば、舞夜の母親から突然の呼び出しを謝罪された
でも、はっきり言ってそんなことは私達にとってはどうでもいいことだし、出来ることなら早く要件を済ませてほしかったりする
「とんでもございません、お気になさらずに」
舞夜がそう言えば、少しだけこの人達の表情が悲しそうに歪んだ
そう言えば、この人達はあの人達と違って私達のことを本心から大切にしてくれているんだったっけ…
貴方方には悪いけど、私達には家族という存在を受け入れることは出来ないし、愛を受け入れることはもっと出来ない
隣をちらりと見れば、舞夜も同じことを考えていたようで此方を見ていた
