「じゃあ、やっぱり深夜もあの時の、海に飛び降りた時の夢を見たんだ…」
ティーカップを静かに置きながら舞夜はそう言った
「私だけならいざ知らず、深夜も私も、2人共が同じ夢を見たっていうのなら、何かあるのは間違いないね
それが何かは分からないけど…」
「やっぱり、そう思うのね?
でも、それが何なのか、皆目検討もつかなくて」
「一つ言えるのは…」
「「私達にとっては、絶対に面倒臭いことが起きるであろうということ位、か……はぁ」」
自分で言って何だけど、物凄くげんなりする
そんな話をしていれば、扉をノックする音が響いた
「何でしょうか」
「舞夜お嬢様、旦那様と奥様がお呼びになられております
もし深夜様も居られるようでしたら、ご一緒に執務室まで来るように、とのことです」
「分かりました、すぐに向います」
私と深夜は顔を見合わせた
「「面倒くさくなってきた」」
こう言った嫌な予感だけは、異常に性能がいいんだよね

