今度こそ幸せに…Ⅰ



「じゃあ、やっぱり深夜もあの時の、海に飛び降りた時の夢を見たんだ…」


ティーカップを静かに置きながら舞夜はそう言った


「私だけならいざ知らず、深夜も私も、2人共が同じ夢を見たっていうのなら、何かあるのは間違いないね
それが何かは分からないけど…」

「やっぱり、そう思うのね?
でも、それが何なのか、皆目検討もつかなくて」

「一つ言えるのは…」

「「私達にとっては、絶対に面倒臭いことが起きるであろうということ位、か……はぁ」」


自分で言って何だけど、物凄くげんなりする


そんな話をしていれば、扉をノックする音が響いた


「何でしょうか」

「舞夜お嬢様、旦那様と奥様がお呼びになられております
もし深夜様も居られるようでしたら、ご一緒に執務室まで来るように、とのことです」

「分かりました、すぐに向います」


私と深夜は顔を見合わせた


「「面倒くさくなってきた」」


こう言った嫌な予感だけは、異常に性能がいいんだよね