〜蒼side〜
「今日はアッサムを持ってきたよ」
「アッサムですか?」
奏が持ってきたアッサムを見せると、途端にキラキラとした目になり、顔が輝いた
それでもやっぱり、2人の目を覆う闇は消えなくて…それでも、ほんの少し輝く2人の顔を見たくて、俺達は紅茶の茶葉やコーヒー豆を毎回持って来る
「アッサムなら、ミルクティーにして頂きましょうか」
せっせと動く深夜を見るのが、俺の至福の時だったりする
「いつも、こうやって紅茶の茶葉やコーヒー豆を持って来てくださって、本当に有難うございます」
「気にしなくていい」
「そうですよ、私達がやりたいからやっているだけなんですから」
はっきり言って、俺達がいつも茶葉やコーヒー豆を持ってくるのは2人の為というのもありはする
が、どちらかと言うと、俺を含めた全員、自分の欲のために持ってきている
だから、お礼を言われるとなんとも言えない気持ちになる

