自分の部屋を出て、先の見えないほど長い廊下を歩いて行く
着いた場所は私の家と舞夜の家、両家を繋げる扉がある場所
その扉を開けば、また先の見えないほど長い廊下がある
数十分程歩いて、ようやく舞夜の部屋の扉が見えた
ノックをして中に入れば、目的の人物、鬼龍院舞夜が居た
「やっほー、深夜
やっぱり来たね」
呑気にそんな事を言ってはいるが、舞夜の表情からは一欠片も呑気さが見受けられなかった
それを見れば、舞夜も私と同じような夢を見て私と話をしようと思い、私がここに来るのを待っていたのは一目瞭然だった
「やっぱり、舞夜もなんだね…」
「うん」
主語なんて無くても、私達はちゃんとお互いの言いたいことなんて理解できる
だからこそ、今の言葉だけでも私達には十分だった

