今度こそ幸せに…Ⅰ

 

…筈だった


「……え?」


筈だったのに、一向に痛みはやってこない


それに、手首にある圧迫感


上を向けば、蒼居た


蒼が、私の手首を掴んでいた


「そ、ら…?」


私が呆然としていると、あっという間に引き上げられた


蒼は顔を伏せていて、表情は分からなかった


「蒼、どうして…」


私がそう問いかけると、蒼は顔をバッと上げた


その表情は、悲しみに満ちていた