棗達も、蒼君達も、仁達も驚いている
斯く言う私も、驚いている
だって、あの子達のあんな表情を見たのは初めてだった
あんな、今にも死んでしまいそうな顔……
「もうそろそろ何処かへ行った方がいいですよ
飛び降り自殺をする瞬間なんて、見たくないでしょう?」
「深夜……舞夜……」
「もうすぐ、会える」
その言葉は歓喜に満ちていた
私は何も言えなくなった
これから死のうとしているのに、あんなにも嬉しそうにする舞夜と深夜が、何だか別人のように見えた
あの子達は、本気で自らの死を望んでいる
でも、私は2人に死んで欲しくない

