「綺麗だね、舞夜」

「そうだね」


私達は今、崖先に立っている


本当に後1、2歩前へ歩いたら落ちてしまうような場所


「懐かしいね」

「あの時を、思い出すね…」


後少しで、この命が終わる


そんな時には勿体無いくらいの綺麗な夕日


でも


「もう、沈んじゃうね、夕日」

「その時が、私達の命の終わりだね」


私達は、後少しで死ぬ


だから、この夕日を見てから死のうって話になった


最後の贅沢として……