舞夜の部屋に入ると、そこはいつもとは違っていた


「舞夜も、なんだね…」

「うん」


違うと言っても、室内のインテリア何かが違うのではなく、舞夜自身が違っていた


舞夜からは、昔失ってしまった筈の優しさが、感情が滲み出ていた


「深夜の言葉から、感情が感じられる
それに、舞夜もってことは、深夜もなんだね」

「そうよ」

「悪いことしちゃってたね
ずっと待っていてくれたのに、私達は、それをずっと拒絶していたんだから」


だからこそ、あの時の私の声は歓喜に満ちていた


「そう思うのも、感情があってこそなんだよね」

「と言うか、感情が戻ってきたってことは、仁様と美桜様のカウンセリングは必要なくなったって、ことよね?」

「あそっか…
そうだよね」


そんな話をしながら部屋を出たのはいいのだけれど