「起きて…舞夜」
その声に反応するかのように、舞夜の目はゆっくりと開いていった
「深夜、ここは…?」
「医務室の奥にある部屋よ」
「医務室?
何で医務室なんかに…」
直ぐに話せるようになった舞夜は、どうして自分が医務室に居るのか、分かっていないようだった
「倒れたのよ、貧血で」
「貧血で?
そんなに酷かったの?」
貧血で倒れるなんて……
と、言いたそうな舞夜に
「ヘモグロビン濃度が3.5、だったのよ」
ヘモグロビン濃度のことを話した
舞夜も医療知識があるから、それさえ話せば自分がどれだけ危険だったかが分かる筈だから
「ヘモグロビン濃度が3.5?
本当に?」
そして、思った通り舞夜は自分の状態を理解したようだった
まぁ、信じられないと言いたそうな顔をしてはいるけど