「お前さぁ、新しい男いるの?」

謝らなきゃいけないのに変なことを口走る自分がいる。

「いたらなんなわけ?」

怒り口調で美香が言う。

「いや、なんもないけど…」

「話ってそれだけ?だったら帰る。」

そう言って立ち上がろうとした美香の腕を掴んで言った。

「ごめん」

「なにが?」

冷たい口調。

どれだけ美香が怒っていたか想像もしたくない。