ちゃんと伝えたいから


「あつ〜い!鈴、今何度あるんだろうね…」



季節は夏になり、私達は暑さに参っていた。



「あ、予鈴鳴った。次体育だよ、行こー」



準備を忘れてしまっていた私は慌てて荷物を用意する。



「ごめーん!」



玲那は先に進んでいて、少し不機嫌だった。



「鈴ってマイペースだよねー」



えっ、と思った。



確かに準備は忘れてしまっていたが、それはお互いよくあることで、いつも待っていた。



戸惑いながらも、悪いのは私だから謝ろう。



「ごめんね」