アラビアンナイト



「ほ、ほんとに私でいいの?」

「いったはず。ありすじゃないとイミない」

さっきまでと違って優しく、すごく優しく微笑んで私を見つめてくれるから…。

嬉しくなった。

「私がそばにいても、いつもそんな風に笑ってくれる?」

「そんな…?」

「うん。困った顔じゃなくて優しい顔でってこと」

「どんなカオかわからないけど…ありすがそばにいるとオレ、シアワセ」

そう言ったジェイクには極上の笑みが浮かんでた。

そしてそれを間近で見れてもっと嬉しくなった。

だから、思わず目の前の身体にぎゅーっと抱きついたら、優しく抱きしめ返してくれた。

そして耳元で小さく一言

「これでやっとオレのもの」

って。

その言葉にすごく安心してしまったのは今の所、私だけの秘密です。


fin