せっかく引っ込んだ涙が、またじわっと浮かびそうになるのを必死で耐えて言ったのに、ジェイクから返ってきたのは、
「じゃあ、ありす、オレのものになる?」
っていうとんでもないセリフだった。
「ず、ずるい!ジェイク自身を人質にするなんて!!」
「いいよ。ズルくても、ひどくても。
それだけありすがたいせつだから。
ありすがテにハイルならどんなことでもする」
ニッと口の端を上げて悪戯な笑みを浮かべるジェイクの顔を見て思った。
本来のジェイクってこういう顔して笑う男の子なんじゃ?
って、そんなこと考えている場合じゃない!!



